ナースバンクを活用するデメリット
ナースバンクを活用するデメリット
ハローワークと比べると、「看護師に特化したハローワーク」ともいえるナースバンクですが、民間の人材バンクと比べた際、いくつかデメリットもあります。
相談員は看護師だけど転職のプロじゃない?
求人数は民間の方が多い?
無理やり求人を押しつけられないとは限らない?
給与や条件が不利になる?
利用する前に、注意すべき点はぜひ理解しておきたいところ。
詳しくご説明していきましょう。
1.民間の人材バンクと比べて「自分でやらなければならない作業が多い」
ナースバンクを通して応募した場合、面接時に業務内容や給与額などもすべて自分で交渉していくことになります。
そのため、民間の人材バンクと比べると、交渉を失敗し、面接で不採用になったり、給与額が希望以下になってしまうリスクが生じます。
面接日と時間の設定も、ナースバンクの担当者が行ってくれるとはいえ、必要最低限の代行です。民間の人材バンクを使ったことのある人にとっては、「手間がかかる」「融通が利きにくい」といった不満が出ることもあるでしょう。
2.民間の人材バンクと比べて「あまり詳しく就業相談に乗ってもらえない」
私は民間の人材バンクとナースバンクの両方を利用しましたが、就業相談でかなり突っ込んだところまでアドバイスして頂けたのは、むしろ民間の人材バンクの方でした。何人かの友人にも取材しましたが、「ナースバンクの方が親身になって相談に乗ってくれた」と答えたのは、19人中2人(あくまで個人の感想になりますし、相談員によっても異なるかもしれません)。
それは、ナースバンクの相談員はベテランの看護師だから。同業の苦しみや楽しみを理解してもらえる良さはありますが、その分、自分の経験や考えを押しつけがちなのかもしれません(私の時は世話好きで勢いの良い中年女性が多かったです)。
相談員に視野の狭さや常識の不足を感じる人は年々増えているようで、一部では問題視もされ始めているようです。
また、就業相談の時間は、私の行ったナースバンク(ナースプラザ東京)だと、平日の17:00までしか開館していませんでした。土日や平日の夜にも対応してくれる民間の人材バンクと比べると、時間的に融通が利きにくい点はあるでしょう(※)。
※無料就業相談の受付時間は、ナースバンク東京のケースを参考にしています。各都道府県のナースバンクによって、午後しか対応していないなど、時間帯が異なる場合がありますので、こちらから最寄りのナースバンクを検索してみてください。
3.自分で仕事を探さなくてはならない
「探すのはあなたです」というスタンスで、相談員はあくまで「相談に乗るだけ」。どれだけ希望条件などを説明しても、相談員から求人を検索して「ここの病院とここの病院を受けてみませんか?」と案内することは、原則的にしていないようです。
電話で希望条件と経験さえ説明すれば、ピッタリの求人を見つけてきてくれる民間の紹介会社とは、ここが決定的に異なります。
4.民間の人材バンクと比べて情報が少ない(職場の雰囲気がわからない)
これは、ナースバンクで公開されている求人票と、民間の人材バンクで公開されている求人票を比較したものです。
※掲載にあたり『看護roo!』様に特別に許可をいただきました。
ナースバンクの求人票は、どちらかというと必要最低限の情報量という印象。写真や、クチコミ、トピックスといった情報がなく、職場の雰囲気をうかがい知ることができません。民間の人材バンクの場合、担当者が職場を定期的に視察している場合があり、面談や問い合わせの電話の際に、求人票には載っていない「人間関係」や「雰囲気」、「上司の人柄」といった部分まで教えてくれることがあります。
5.悪い相談員に当たると求人を無理に押しつけられることがある
これは私の友人の経験ですが、運悪くあまり良くない相談員に当たってしまったんですね。「この求人ってどうですか?」と、紹介依頼をするわけでもなく相談したところ、詳しく話を聞くわけでもなく「あなたはこの病院で働くべき」と無理にその求人を押しつけられて、強引に面接・内定まで行ってしまったんです。
その友達は結局、併用していた民間の紹介会社からもっと良い条件の施設をいくつも紹介されたので、ナースバンクの紹介は蹴って民間の方で転職を決めました。
取材してみると、彼女のようなトラブルって意外と少なくないみたいです。きっと相談員が看護師だからかもしれないですね。自分や友達が気に入って働いていた職場とかだったら、強く人に勧めたくなるじゃないですか。
6.仕事が決まるまでのスピードが遅い
民間の紹介会社では、自分+相談員(キャリアカウンセラー)が手分けして求人を探し、応募したいと思ったら、「即日電話で紹介、翌日面接、翌々日に内定」と、手間がかからない上に最短2~3日で転職を決められることもあります(『看護roo!』の場合)。
それく比べると、自分1人で求人を探し、相談員のアドバイスを受け、営業時間の限られた中で紹介依頼…というかたちで動く分、ナースバンクはスピードに欠ける面も。
さらに、e-ナースセンター経由で応募(紹介依頼)をした場合、まず3日間の待機期間が生じます。それから手続きが始まりますから、紹介を受けられるまでおよそ1週間程度。
スピーディに紹介を受けるためには、各地のナースバンク事業所まで直接足を運ぶ方法があります。
ナースバンクはあくまで都道府県からの委託事業。
このように、「サービス」として運営されている民間の人材バンクと比べると、
「自分でやらなければならない作業が多い」
「あまり詳しい就業アドバイスを仰げない」
「職場の雰囲気やクチコミなど、得られる情報が少ない」
といった不便さがあります。「転職のプロ」ではなく「看護師のプロ」だということは、あらかじめ念頭に置いておきましょう。
それでは、民間の人材バンクはナースバンクと比べて、良いのでしょうか?
それとも…。






